BTC/USDは5月9日のアジア時間にかけて、一時104,000ドル台まで上昇する場面がありましたが、上昇の勢いは弱まり、現在は102,300ドル前後での調整局面に入っています。1時間足チャートでは明確な上昇トレンドが確認できる一方で、直近の足型やテクニカル指標には上昇の減速と調整入りの兆候が見られます。特にADXとDMIの挙動、出来高の変動、移動平均線の乖離状況など、複数の視点から現状を検証することで、今後の値動きへの対応力が高まります。
チャート上では、50時間移動平均線(青)と200時間移動平均線(赤)がいずれも上昇傾向にあり、ゴールデンクロス後の持続的な上昇トレンドが継続中であることを示しています。特に直近では価格が50MAの上方にしっかりと位置しており、このラインがサポートとして機能している状況です。しかし、現在のローソク足が連続して上ヒゲを伴う陰線を形成しており、102,500〜103,000ドルでの売り圧力の強さが伺えます。このまま102,000ドルのサポートを維持できるかが、短期的なトレンド継続の鍵となります。
トレンドの強さを測るADX(黄色ライン)はここ数時間で頭打ちとなり、現在は低下傾向にあります。これは、直前まで続いていた強い上昇トレンドが一服した可能性を示しています。さらに、+DI(緑線)と−DI(赤線)の乖離も縮小傾向にあり、買いの勢いが落ち着き、売りとのバランスが変化し始めていることが読み取れます。特にADXが再び0.25を下回るようであれば、「トレンドの弱体化」から「レンジまたは反転」への移行シグナルとして注視する必要があります。
価格が103,000ドルを超えたあたりから出来高が急増しており、これが「利確売り」または「短期的な天井形成」のサインである可能性があります。ボリュームが伴った陰線は、反転の信頼性を高めるシグナルとされており、現時点での高値更新失敗と合わせて、短期的な調整への警戒が必要です。もしこのまま出来高を伴って102,000ドルを明確に割り込む展開となれば、100,000ドル前後までの下落も想定されます。
※画像出典:cTraderプラットフォーム
現状のBTC/USD相場は「中長期的には上昇トレンド継続」「短期的には調整フェーズ入りの可能性あり」という2つの視点が交錯しています。以下の重要なテクニカル水準に注目して、戦略を立てていく必要があります。
弱気シナリオ(下落調整狙い)
エントリー:102,000ドル割れ確定後にショートエントリー
利確目標:100,000〜99,800ドル
損切り:103,200ドル超え(高値戻りを許容しない)
強気シナリオ(押し目買い)
エントリー:102,000ドル付近の反発を確認してロングエントリー
利確目標:104,000ドル再試
損切り:101,500ドル割れ(短期的な下方ブレイクに備える)
BTC/USDは、依然として中長期的な上昇トレンドの範囲内にありますが、短期的には調整局面に入る可能性が高まっています。ADXの低下、DMIの乖離縮小、出来高の急増といったシグナルが揃っており、特に102,000ドルの攻防が今後の方向性を決定づける重要な場面です。リスク管理を徹底しつつ、押し目買いと戻り売りの両面に備えた戦略が求められるタイミングと言えるでしょう。
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