2025年6月23日、仮想通貨市場は再び大きな動きを見せています。中でもBTC/USD(ビットコイン/米ドル)は、1時間足チャート上で大きな下落を経験したのち、100,000ドル割れから急反発を演じています。現在の価格は101,267ドルのレジスタンス付近で推移しており、この水準を突破できるか否かが今後の相場の方向性を大きく左右しそうです。
本記事では、テクニカル分析を用いて、移動平均線、MACD、ADX、出来高など複数の要素からBTCの値動きを多角的に検証し、今後の注目ポイントを解説します。
cTraderプラットフォーム提供チャート
チャートに表示されている移動平均線(短期:青ライン、長期:赤ライン)を確認すると、価格は両方の移動平均線を明確に下回っています。この構図は、一般的に「下降トレンドの継続」を示唆するサインです。短期的な反発が見られたとしても、上位の移動平均線に押さえられる形で再び下落する可能性があるため、戻り売りに警戒すべき場面と言えるでしょう。
このような状況では、特に200SMA(長期移動平均線)の傾きに注目することが重要です。現在のチャートでは横ばい〜下向き傾向が見られ、まだ本格的なトレンド転換には至っていない印象を受けます。
MACDは移動平均収束拡散法という指標で、トレンドとモメンタムの両面を視覚化できます。今回のチャートでは、MACDラインがシグナルラインを下回った状態が続いており、弱気のモメンタムが依然として継続していると判断できます。
ただし、直近ではヒストグラムの負の幅が縮小しつつあり、売り圧力が和らぎつつある兆しも。これは、一時的な調整や買い戻しのタイミングを示唆する初期サインとも言えます。トレーダーは、MACDクロスオーバーが発生するタイミングを注視すべきでしょう。
ADX(平均方向性指数)は、現在の相場にトレンドが存在するかどうかを数値化する指標です。今回のチャートでは、ADXが30付近をピークにやや下降しています。これは「強いトレンドが発生していたが、徐々にその勢いが弱まりつつある」ことを示唆しています。
ADXが25以上であればトレンドの存在が確認されますが、下向きに転じる動きはトレンド終了や転換の予兆とも取れるため、反発の信憑性を補完的に測る材料として注目されます。
出来高の急増は、価格変動の「本気度」を測るうえで重要な指標です。今回の反発局面では、下落局面で大きく膨らんだ出来高のあと、反発時にも一定のボリュームが維持されています。これは、単なる短期トレーダーによる利確やポジションクローズではなく、何らかの買い需要が存在する可能性を示唆します。
とはいえ、依然として全体のトレンドは下降方向であり、この反発が短期的なものにとどまる可能性も否定できません。出来高が今後も増加傾向を維持できるかが、反発の持続性を判断するカギとなるでしょう。
レベル | 価格 | 意味・根拠 |
---|---|---|
直近レジスタンス | 101,267ドル | 過去の高値帯で何度も反発・下落が繰り返されたポイント |
次のターゲットレジスタンス | 103,000ドル | 短期移動平均線が位置、上昇時の売り圧力集中ゾーン |
短期サポート | 99,000ドル | 反発前の最安値、心理的節目として機能 |
中期サポート | 97,500ドル | 出来高の集中ゾーン、過去に反発した実績あり |
BTC/USDは、100,000ドル割れからの自律反発により一時的にセンチメントを回復していますが、テクニカル面では依然として警戒が必要な局面です。モメンタム指標であるMACD、ADXはいずれも完全なトレンド転換を示しておらず、今後は101,267ドルと103,000ドルのレジスタンス帯を突破できるかがカギとなります。
反落リスクが再燃した場合には、99,000ドルと97,500ドルのサポートゾーンが重要な防衛ラインとなり、ここでの反応次第で市場心理が大きく左右される可能性があります。戦略的には、反発が継続する兆しが明確になってからの押し目買い、もしくはレジスタンス付近での逆張り売り戦略が有効となるでしょう。
※免責事項:本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。トレード判断は必ずご自身のリスク管理のもとで行ってください。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。取引を行う際は、必ずご自身で調査とリスク評価を行ってください。
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