【徹底分析】USD/JPYの攻防ラインはここだ！1時間足で読む未来予測

DANIEL JOHN GRADY
2025年05月08日

USD/JPY分析 – 移動平均線と出来高が示す攻防、144円ブレイクなるか

概要（2025年5月8日）

USD/JPYは2025年5月8日時点で143.58付近で取引されており、前日には一時144円台目前まで上昇したものの、現在はやや反落してレンジ内での推移が続いています。テクニカル的には、移動平均線（MA）の収束やADX・DMIの動きが「トレンド発生前の静けさ」を示唆しており、方向感の定まらない状況です。出来高も中立的な水準にあり、明確なブレイクアウトにはさらなるモメンタムが必要とされています。今後は、144.00のレジスタンスおよび143.30のサポートラインを軸に売買戦略を構築する展開が想定されます。

注目ポイント1：移動平均線（MA）の収束とサポレジ転換に注目

現在のUSD/JPYは、50時間移動平均線（青線）と200時間移動平均線（赤線）がほぼ同水準に位置しており、価格もその周囲を横ばいで推移しています。この「MAの収束」は、市場参加者の売買判断が拮抗していることを示しており、近いうちに上か下か、どちらかに大きく放たれる可能性があります。特に、50MAがサポート、200MAがレジスタンスのように機能しており、「サポレジ転換」が意識されやすい形状です。

テクニカル的には、144.00を明確にブレイクできれば50MA・200MAを一気に突き抜け、上昇トレンド入りのシグナルと解釈できます。一方で、143.30を下回れば、移動平均線が再び上値抵抗として機能し、下落方向への勢いが強まるでしょう。

注目ポイント2：ADX・DMIが示唆する買いバイアスの形成

下段のインジケーターを見ると、ADX（黄色線）は0.14〜0.16と低水準ながら緩やかな上昇を示しています。トレンドの強さを測るこの指標は、0.20を超えると「明確なトレンド相場入り」とされるため、現状はその手前段階、すなわち「初動段階」とも言えます。

一方、DMIにおいては+DI（緑線）が−DI（赤線）を明確に上回っており、「買い優勢」の構図が構築されつつあります。この状態が継続し、ADXが0.20を突破すれば、144.30〜144.50へのさらなる上昇が現実味を帯びてきます。

注目ポイント3：出来高の停滞は警戒信号？上昇にはモメンタムが必要

出来高（ボリューム）は直近で大きな偏りが見られず、中立〜やや低下傾向にあります。144円付近での反発には一時的な増加が見られましたが、持続的な上昇トレンドに移行するには明確なモメンタムが不足している状態です。

特に、ボリュームが伴わないブレイクアウトは「フェイク」となるケースも多く、注意が必要です。したがって、144円台への再チャレンジにおいては、出来高の急増が伴うかどうかが信頼性の鍵を握ります。

※画像出典：cTraderプラットフォーム

今後の展開予想とトレード戦略

USD/JPYは、以下のようなテクニカル水準とインジケーターの変化をもとに、次の方向性が決定されると見られます。

144.00のレジスタンスライン：ここを出来高増加とともに上抜ければ、144.30〜144.50を目指す展開が加速。
143.30のサポートライン：下抜ければ一気に143.00、さらには142.80台への下落も視野に。
ADXが0.20を上抜けるか：トレンドの発生有無を見極める重要な判断材料。

トレードシナリオ例

強気シナリオ（上昇ブレイク狙い）
エントリー：144.00ブレイク後（出来高確認）でロングポジション
利確目標：144.30〜144.50
損切り：143.70割れ

弱気シナリオ（サポート割れによる下落狙い）
エントリー：143.30割れでショートポジション
利確目標：143.00〜142.80
損切り：143.60超え

まとめ：

USD/JPYは、短期的にレンジ相場ながら、移動平均線の収束やADX・DMIの動向から、トレンド転換の兆しが徐々に高まっています。特に144.00および143.30というテクニカル上の分岐点をブレイクするかどうかで、次の方向性が大きく変わる局面にあります。出来高やADXを注視しつつ、トレンドフォロー型の戦略が有効なフェーズに入ってきているといえるでしょう。