2025年7月7日現在、BTC/USD(ビットコイン/米ドル)は1時間足チャートにおいて重要なサポートゾーンでの反発局面にあります。前週の急落により一時107,000ドル割れまで売り込まれたものの、週明けにかけて108,000ドル台を再び回復する動きが見られました。
このレベルは過去のサポート・レジスタンスが集中する重要な価格帯であり、今後の動向を左右するキーレベルといえます。本分析では、テクニカル分析を軸に、移動平均線、MACD、ADX、出来高など複数のテクニカル指標を用いて、相場の流れを客観的に評価していきます。
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現在のチャート上で注目すべきは、20期間指数平滑移動平均(20EMA・青)と200期間単純移動平均(200SMA・赤)の位置関係です。直近の下落により一時200SMAを下抜けたものの、反発により価格は再びこの長期線を上回っています。
一方で、20EMAはまだ下向きであり、上昇基調へ完全に転換したとは言い切れません。ここからの推移によっては、「20EMAと200SMAのデッドクロス」または「回避しての再上昇」といった、2つの異なるシナリオが想定されます。移動平均線の交差は、トレンドの転換点として多くのトレーダーが注視する要素です。
MACD(移動平均収束拡散法)では、直近でMACDラインがシグナルラインを上抜け、ヒストグラムがゼロライン上で拡大傾向にあります。この動きは、売り圧力が一服し、買い圧力が優勢となってきたことを示す「モメンタムの転換」を意味します。
MACDがしっかりとゼロラインを越えて推移するかどうかが、反発が継続するかの重要な判断材料となります。これが継続すれば、より広い時間軸でのトレンド転換への第一歩となる可能性もあります。
平均方向性指数(ADX)は現在25を下回る水準にあり、明確なトレンドが発生していないことを示しています。これは、直近の価格変動が「強い上昇トレンド」や「下落トレンド」ではなく、レンジもしくは調整局面であることを示唆しています。
今後ADXが上昇し、25を超えてくる場合には、現在の反発が「新たな上昇トレンドの始まり」であると認識されやすくなります。ADXの詳細はこちらをご参照ください。
チャートからは、7月5日にかけての急落時に出来高が急増していることが読み取れます。これは売りのピーク、すなわち「投げ売りの終盤」を示すパターンと一致します。そこから価格が下げ止まり、108,000ドル台を回復していることは、「一旦の底打ち」と見る根拠になり得ます。
ただし、反発局面での出来高は限定的であり、強い買い戻しというよりは「売られ過ぎからの自律反発」という印象が強く残ります。ここからの継続性を確認するには、価格上昇に伴う出来高の増加が必要です。
レベル | 価格 | 意味・根拠 |
---|---|---|
短期レジスタンス | 109,000ドル | 直近の高値、心理的抵抗ゾーン |
次のターゲット | 110,000ドル | キリ番・過去の支持線との重複 |
短期サポート | 107,500ドル | 7月5日の下ヒゲ安値ゾーン |
主要サポート | 106,800ドル | 出来高急増箇所、直近の底値 |
BTC/USDは現在、下落の一服感が出ており、108,000ドル台での反発が続いています。テクニカル的にはMACDがモメンタムの転換を示しつつある一方で、ADXの数値や出来高の反応からは、まだ強気継続と断言するには慎重さが求められます。
109,000ドルを明確に突破し、その後のプルバックでも108,000ドルを維持するようであれば、次のターゲットである110,000ドルに向けた上昇が視野に入ります。逆に、107,500ドルを割り込むと再び売り圧力が強まる可能性があり、短期トレードではリスク管理が非常に重要な局面です。
モメンタムと移動平均線、出来高の関係性を複合的に捉えることで、相場の変化に柔軟に対応できる戦略が構築できます。
※免責事項:本記事は情報提供のみを目的としており、いかなる投資判断の助言も行うものではありません。投資に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任にて行ってください。
本記事は情報提供のみを目的としており、金融または投資の助言を行うものではありません。本文中の分析および戦略は過去のデータや現在の市場状況に基づくものであり、今後変更される可能性があります。投資判断を行う際は、必ずご自身で調査を行い、必要に応じて専門家にご相談ください。
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