BTC/USD テクニカル分析：直近高値を突破、さらなる上昇余地を探る

2025年7月9日、BTC/USD（ビットコイン/米ドル）は15分足チャート上で、心理的およびテクニカルな抵抗帯とされていた108,970ドル付近を明確に上抜けしました。これは短期的なトレンド転換の兆候であり、注目を集めています。

本稿では、テクニカル分析を軸に、移動平均線（MA）、MACD、ADX、出来高などの複数指標をもとに、現在の市場構造を評価し、今後の方向性を予測します。15分足という短期時間軸における分析は、デイトレーダーやスキャルパーにとって重要な情報となります。

チャートを見ると、価格は短期の青色移動平均線（おそらく20EMA）および長期の赤色移動平均線（200SMA）を上回って推移しています。この状況は、上昇バイアスが明確であることを示しており、移動平均線の上昇傾向も確認できます。詳しくは移動平均線の解説を参照してください。

特に、短期EMAが長期SMAに向かって接近し、ゴールデンクロス形成が視野に入る局面となっています。このクロスが実現すれば、さらなる買いエントリーを促すテクニカル要因となり得ます。

下部のMACD指標では、黄色のMACDラインが赤色のシグナルラインを下から上にクロスし、上昇基調に転じる兆しを見せています。さらに、ヒストグラムもマイナス圏からプラス圏へと移行しつつあり、買いのモメンタムが強まっていると判断できます。

このようなMACDの挙動は、「短期的なスパイク」ではなく、テクニカルに裏付けられた上昇局面の初期段階であることを示唆します。短時間での上昇継続性を確認するには、ヒストグラムの継続的な拡大にも注目すべきです。

トレンドの強さを示すADXでは、現在20〜25の水準にあり、まだ明確なトレンド確立段階ではありません。しかしながら、+DI（緑）が明確に−DIを上回っていることから、上昇優勢の方向性が見て取れます。

ADXが30を超えてくるとトレンドが本格化したと判断されるため、今後のADX上昇の有無はトレンド継続性の鍵となります。トレーダーは、モメンタムと共に、ADXの変化を監視する必要があります。

注目すべきは、108,970ドルのレジスタンスラインを突破した直後に、出来高が顕著に増加している点です。これは「出来高を伴ったブレイクアウト」として、非常に信頼性の高い買いシグナルと解釈されます。

特に短期トレードでは、価格と出来高が同時に上昇する「コンファームド・ブレイク」が発生した際、ポジションの構築が有利に働く傾向があります。反対に、出来高が伴わない場合のブレイクは「フェイクアウト」となるリスクもあるため、慎重な判断が必要です。