【USD/JPY】1時間足チャート分析｜2025年4月30日

DANIEL JOHN GRADY
2025年04月30日

USD/JPY分析 – 142.50付近でレンジ推移、トレンド転換の兆しを探る局面

概要（2025年4月30日）

USD/JPYは現在、142.50付近での小幅なレンジ推移が続いています。前日の急落後、安値圏からの反発を試みているものの、上値は重く、方向感に乏しい展開が続いています。テクニカル面では、移動平均線（MA）、ADX、DMIの動向からも明確なトレンドは確認されておらず、次のブレイクポイントを模索する動きとなっています。短期的には、142.80〜143.00のレジスタンスを突破できるかが焦点であり、一方で再度141円台への下押しリスクにも注意が必要です。

注目ポイント1：移動平均線との関係が示すレンジ相場の継続

現在のUSD/JPYは、50時間移動平均線（青線）および200時間移動平均線（赤線）を下回って推移しており、依然として弱含みの地合いが続いています。特に50MAが何度も上値を抑える形となっており、戻り売りの圧力が依然として優勢であることが示唆されます。ローソク足も長いヒゲを伴った小幅な実体が多く、相場に方向感が出ていないことがわかります。このまま移動平均線を上抜けできない場合、再度141.80を試す展開も視野に入ります。

注目ポイント2：ADXとDMIが示す低トレンド環境

チャート下部のADX（黄色ライン）は依然として0.15付近に留まっており、トレンドの強さが不十分であることを示しています。一般的にADXが0.20を上回るとトレンド相場入りとされますが、現状は「トレンド不在」の状態と考えられます。DMIでは+DI（緑線）が−DI（赤線）をわずかに上回っており、買い圧力が若干強まっているものの、その差は限定的です。つまり、買いと売りの力が拮抗しており、方向感が出にくい状況が続いていることが読み取れます。

注目ポイント3：出来高は減少傾向、様子見ムード強まる

出来高（ボリューム）も直近で減少傾向にあり、市場参加者が様子見姿勢に入っている可能性が高まっています。急落後の反発局面にも関わらず出来高が伴っていない点は、上昇の勢いが続かないことを示唆しており、買いに対する信頼性に疑問符がつく状況です。仮に142.80付近を上抜ける動きが出たとしても、出来高の急増が伴わなければダマシの可能性もあるため、慎重な判断が必要です。

※画像出典：cTraderプラットフォーム

今後の展開予想とトレード戦略

USD/JPYは、以下のテクニカル節目と指標を軸に次の展開を見極める必要があります。

142.80〜143.00のレジスタンス帯突破なるか：上抜けに成功すれば、トレンド転換のシグナルとなる可能性あり。
141.80の下値サポート維持：この水準を割り込むと、再び下落トレンドが再開するリスクが高まります。
ADXが0.20を超えるか：トレンド発生の有無を見極めるうえで重要な分岐点となります。

トレードシナリオ例

強気シナリオ（上昇ブレイク狙い）
エントリー：142.80突破を確認後、ロングエントリー
利確目標：143.30〜143.50
損切り：142.40割れ

弱気シナリオ（再下落狙い）
エントリー：141.80割れ確定後、ショートエントリー
利確目標：141.20〜140.80
損切り：142.20超え

まとめ：

USD/JPYは現在、テクニカル的にはトレンドの明確化を待つレンジ相場に位置しています。移動平均線、ADX、DMI、そして出来高のすべてが「様子見」の地合いを示しており、どちらかにブレイクするまでの辛抱が求められる局面です。トレンドフォロー型の戦略よりも、ブレイクアウト後の反応を狙ったエントリーが有効となりそうです。