2025年6月|シドニー発 — オーストラリア準備銀行(RBA)の金融政策を巡り、ウエストパック銀行は「7月理事会は据え置き、その後8月から段階的な利下げが始まる」と予測しました。背景にはインフレ率の鈍化、経済成長の減速、雇用や人口動態の変化が挙げられます。本記事では最新予測の詳細、主要経済指標、今後のリスクや注目ポイントを解説します。
2024年にピークを付けたインフレ率は、2025年には明確な鈍化傾向。ウエストパックの予測では「トリム平均」インフレ率がRBA目標レンジ(2〜3%)の中央値を下回る可能性があり、これは利下げサイクル入りの大きな根拠となっています。
最新のGDP成長率は2.3%へ鈍化し、消費者心理も慎重化。住宅需要や投資の伸びも限定的で、内需の力強さが減退しています。
雇用市場は一見好調でも、賃金上昇率の頭打ちが消費マインドの重石に。移民流入減や人口増加率の低下も全体需要を抑制しています。
ウエストパックは「RBAは金融政策の“前倒し大幅緩和”には消極的で、段階的・慎重な利下げ路線を維持する」と指摘。8月・11月に0.25%ずつ利下げし、2026年前半にも2回追加し、政策金利は2.85%まで下がるとみています。インフレ鈍化や経済指標次第で、時期・回数の変動リスクも存在します。
チーフエコノミストのルーシー・エリス氏は「年末には消費・企業活動の鈍化で“想定外のディスインフレ圧力”も起こりうる」とし、公共から民間への需要移行の弱さ、賃金上昇鈍化も下方リスクと分析しています。
ウエストパック予測通りであれば、RBAは2025年後半から2026年にかけて段階的な利下げに踏み切る公算が大きいと言えます。金利変動が住宅ローンや企業投資、為替相場へ与える影響も見逃せません。
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※本記事はテクニカル分析やファンダメンタルズ分析の観点から解説しています。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
RBAは7月に金利据え置き、8月以降は段階的な利下げが予想されています。
インフレ鈍化やGDP減速を背景に、最新の金融政策動向を解説します。
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