2025年8月5日時点で、BTC/USD(ビットコイン対米ドル)は1時間足チャート上で114,814ドル前後を推移しています。7月下旬より継続的な下落トレンドが続いていましたが、8月1日〜3日頃にかけて112,000ドル付近で底を打ち、現在は反発基調にあります。
このテクニカル分析では、テクニカル分析の代表的指標である移動平均線、MACD、ADX、出来高と価格の関係などから、現在の価格の位置づけと今後のシナリオを掘り下げていきます。
チャート上の赤線と青線はそれぞれ200期間単純移動平均線(200SMA)と50期間指数移動平均線(50EMA)を示しています。現在の価格は両移動平均線を下回っており、特に200SMAが上から抑える形になっているため、中長期的にはまだ下落トレンドが継続中と見られます。ただし、直近ではローソク足が50EMAに接近しており、レンジブレイクの可能性も視野に入ってきました。50EMAと200SMAが縮小する形状からは、ボラティリティの収束=価格の収束が見られ、近々いずれかの方向へ動意づく可能性があります。詳しくは移動平均線を参照してください。
MACD(Moving Average Convergence Divergence)では、MACDラインがシグナルラインをゴールデンクロスし、ゼロラインを目指す動きを見せています。ヒストグラムもマイナス圏から徐々にプラス圏に移行しており、短期的なモメンタムの反転が示唆されます。このような動きは「トレンド転換初期の兆候」として注目される局面ですが、信頼性を高めるためにはもう一段の出来高増加や、移動平均線の明確なブレイクが必要です。MACDの詳細については、こちらをご参照ください。
ADX(Average Directional Index)の値は現在20〜25前後で推移しており、明確なトレンドはまだ形成されていない状況です。これは「レンジ内の保ち合い」や「調整フェーズ」を意味し、トレンドに乗る戦略よりもブレイク待ちのスタンスが有効な場面です。ADXが30を超えるまでは、方向感に乏しい状態が続くと予測されます。今後、上下どちらにADXが反応するかによって、次の大きな波が決まる可能性があります。
今回の反発局面では、価格の回復に比して出来高は控えめであり、「出来高を伴わないリバウンド」である点に注意が必要です。過去の下落局面では売りの出来高が大きく、現段階では買いの勢いがそれに匹敵していないことから、リバーサルの信頼性はまだ不十分と見られます。今後、115,600ドル〜117,000ドルへの上昇を狙うには、明確なブレイクとそれを裏付ける出来高の増加が必須条件となります。
レベル | 価格 | 意味・根拠 |
---|---|---|
短期レジスタンス | 115,600ドル | 50EMA付近、過去の戻り高値 |
次のターゲット | 117,000ドル | 200SMAに相当、心理的節目 |
短期サポート | 113,000ドル | 8月1日〜2日の安値圏、反発起点 |
中期サポート | 112,000ドル | 過去の支持帯、出来高集中ゾーン |
BTC/USDは直近の下落トレンドに一服感を見せ、MACDのモメンタム改善、ローソク足の安定などから反発の初動が観察されます。ただし、移動平均線の上抜けやADXの上昇、そして出来高の裏付けが不十分であり、確信的な上昇シナリオとは言えません。
短期的には、115,600ドルを明確に上抜けられるかどうかが最初の分岐点となり、それを突破すれば117,000ドルまでの上昇余地が見えてきます。逆に、113,000ドルを割り込む場合は再び112,000ドルへの下値模索に入る可能性が高まります。また、今週は米国の経済指標(雇用統計、CPIなど)の発表も控えており、モメンタムとファンダメンタルズの両面を睨んだ戦略構築が必要です。
トレンドが発生する直前の「静かな相場」である可能性もあるため、短期トレーダーはブレイクアウト戦略、中期トレーダーは押し目買いの検討が有効となるでしょう。
※免責事項:本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。実際の取引はご自身の判断と責任で行ってください。
本記事は情報提供のみを目的としており、金融または投資の助言を行うものではありません。本文中の分析および戦略は過去のデータや現在の市場状況に基づくものであり、今後変更される可能性があります。投資判断を行う際は、必ずご自身で調査を行い、必要に応じて専門家にご相談ください。
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