2025年6月12日現在、BTC/USD(ビットコイン/米ドル)は1時間足チャート上で、108,000ドルの節目を中心に推移しています。先日の急落以降、相場は下方向への圧力が継続しており、戻りを試すも強い反発には至っていません。こうした環境下で、テクニカル分析を活用し、相場の現在地と今後のシナリオを明確化することは、トレーダーにとって重要な意思決定材料となります。
cTraderプラットフォームより取得されたチャートに基づく分析
チャート上では、50期間移動平均線(青)が200期間移動平均線(黄)を下回る「デッドクロス」を形成しており、中期的な弱気シグナルが点灯しています。このクロスは、多くの投資家にとってトレンド転換の指標として知られています。現在の価格が両移動平均線の下にある状態は、相場の重さを象徴しています。移動平均線の傾斜が共に下向きであることから、下落圧力が依然として優勢であると判断できます。
MACDラインとシグナルラインの乖離は縮小傾向にあり、ヒストグラムも減衰しています。これは現在の下落トレンドに一時的な減速が生じていることを示唆しますが、依然としてゼロラインの下であるため、回復基調に入るにはさらなる勢いが必要です。MACDの視点では、反転よりも続落警戒が優先される状況です。
ADX(平均方向性指数)は40前後と高水準で推移しており、市場には明確なトレンドが存在しています。モメンタムの強さを裏付けるこの数値は、現在の下落が単なる調整ではなく、持続性のあるトレンドであることを示しています。これは特に短期トレーダーにとって「順張り」の判断材料となるでしょう。
現在、価格は108,000ドル付近のサポートゾーンで一進一退の攻防を見せています。この水準は過去にも複数回意識されており、心理的な節目としても重要です。また、上値抵抗として意識される109,200ドル付近は、移動平均線との交差ポイントであり、強い戻り売りが想定されるレベルです。仮にこの水準を突破した場合、110,000ドルが次の重要ターゲットとして浮上します。
急落時に伴ったボリュームの増加は、下落に対する市場の強い反応を表しています。特に、6月11日22時〜6月12日6時の間に急増した出来高は、ロスカットや新規売りの流入を示唆しており、トレンドの信頼性を高めています。今後、価格が反発する局面でもボリュームが乏しい場合、それは「弱い戻し」として売り圧力に飲み込まれるリスクがあります。
レベル | 価格 | 意味・根拠 |
---|---|---|
短期レジスタンス | 109,200ドル | 移動平均線とローソク足上ヒゲの重なり |
中期レジスタンス | 110,000ドル | 心理的節目かつレンジ上限の意識帯 |
短期サポート | 108,000ドル | 直近下値支持線、複数回反発実績あり |
次のターゲット | 107,500ドル | 過去の押し安値、下落の拡張ターゲット |
現在のBTC/USDは、1時間足ベースでボラティリティが高まっており、短期トレーダーにとっては戻り売り狙いのタイミングと見られます。特に109,000〜109,200ドルのゾーンはエントリーポイントとして注目されます。中期的には、108,000ドルの維持がカギであり、ここを明確に割り込んだ場合は、107,500ドル以下への一段の下落も視野に入るでしょう。
BTC/USDは現在、移動平均線・MACD・ADXといったテクニカル分析指標がすべて下降トレンドの継続を示唆しています。出来高も下落に連動して増加しており、相場は依然として弱気な構造にあります。ただし、108,000ドルという強固なサポートの維持が確認されれば、一時的な反発も想定されるため、慎重な戦略が求められます。
短期売買においてはリスクリワードの見極めが極めて重要であり、MACDのクロスやADXの減速などを転換サインとして活用することが推奨されます。中期視点では、110,000ドルの回復が「トレンド転換」の大きな鍵となるでしょう。
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