USD/JPY(米ドル/日本円)は、2025年5月17日以降に始まった下落基調が継続しており、記事執筆時点で143.41円付近で推移しています。1時間足チャートを見る限り、ローソク足は50時間および200時間の移動平均線の下で推移し、戻り売り優勢の状況が継続していることが明白です。
ファンダメンタルズ面では、米国の財政赤字拡大に対する懸念が強まっており、それがドル売り・円買いを促進しています。Reutersによると、バイデン政権が進める新たな歳出計画により、2025年度の財政赤字は3.8兆ドルに膨らむ見通しがあり、投資家のリスク回避姿勢が強まっています。
※画像出典:cTraderプラットフォーム
チャートでは、青色の50時間移動平均線と赤色の200時間移動平均線がともに右肩下がりで推移しています。ローソク足がこの2本の移動平均線の下に位置していることから、現在の市場は明確な下降トレンドにあると判断されます。特に、50MAは短期的な戻り局面でレジスタンスとして機能しており、上昇しても売りが入りやすい構造です。
MACDライン(赤)はシグナルライン(黄色)を下回り、ヒストグラムもマイナス圏で拡大傾向にあります。これは「デッドクロス」状態を維持しており、トレンドに沿った売りポジションを支持するシグナルです。過去の類似局面と比較しても、この形は短期的な下落継続を示す典型パターンといえます。
ADX(緑線)は40前後で高止まりしており、トレンドの強さが維持されていることを示唆しています。同時に、-DIが+DIを大きく上回っており、下落トレンドの優位性が明確です。ADXが50を超えると「過熱」警戒となりますが、現状はまだトレンドフォローが有効な水準です。
出来高は、5月21日深夜から下落局面で明確に増加しており、売り方の勢いが強いことを表しています。143.40円のサポートライン付近では売買が集中しており、今後この水準を割るか否かが焦点となります。
143.40円を下抜けた場合は下落加速、反発した場合でも144.50円が重石となる展開が予想されます。
弱気シナリオ:
143.40円のサポートを明確に割り込んだ後、ショートエントリーを検討。ターゲットは142.80円前後。損切りは143.75円上抜けで管理。
強気シナリオ:
143.00円付近で大きなヒゲ反発やMACDクロスが確認された場合、一時的なリバウンド狙いのロングも可能。ただしトレンドに逆行するため、エントリーは慎重に。
USD/JPYは現在、チャート、テクニカル指標、ファンダメンタルズすべてが「売り優勢」の環境を示しています。143.40円という節目の攻防が焦点であり、ここを割るか反発するかで相場の方向性が大きく変わる可能性があります。
移動平均線、MACD、ADX、出来高といった基本的なテクニカルツールを総合的に見ながら、ニュースの背景も確認することで、より精度の高い判断が可能となります。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
他の通貨ペアや最新の相場分析も、FIXIOブログにてご確認いただけます。
本記事は情報提供のみを目的としており、金融または投資の助言を行うものではありません。本文中の分析および戦略は過去のデータや現在の市場状況に基づくものであり、今後変更される可能性があります。投資判断を行う際は、必ずご自身で調査を行い、必要に応じて専門家にご相談ください。
NDD方式による優れた取引執行・取引条件。
<p>デイリーニュースレターを購読して、選りすぐりの外国為替市場の最新情報を入手しましょう。</p>
口座開設は数分で完了!
コメント (0)