USD/JPY(ドル円)は、直近で147.88付近を推移しており、5月12日に記録した急騰後のレンジ相場に入っています。148.40付近の高値更新後、やや反落する動きが見られており、現在は147.80〜148.20のレンジ内での値動きが続いています。1時間足チャートからは、テクニカル的な過熱感の後退と、短期的な利益確定売りの圧力が読み取れ、ここから押し目を形成するか、調整局面に入るかの分岐点に差し掛かっていることが伺えます。
チャート上の50時間移動平均線(青線)は現在147.40〜147.50付近を上昇中であり、200時間移動平均線(赤線)は145.50前後を緩やかに上昇しています。これは中期的な上昇トレンドが維持されていることを意味しますが、価格との乖離幅が拡大した後、現在は再び移動平均線方向へ回帰しようとする「収束の動き」が始まっています。特に、ローソク足が50MAの上にとどまっているとはいえ、上昇の勢いが鈍化している点からは、いったんの調整フェーズ入りも視野に入れる必要があります。
テクニカル指標のADX(黄色線)は、一時0.60付近まで上昇した後、現在は明確な低下基調に入りつつあります。一般的にADXはトレンドの強さを測る指標であり、0.40〜0.60は「強いトレンド」を示唆するゾーンですが、下降を始めるとトレンドの終了または転換を示す重要なシグナルとなります。また、DMIでは+DI(緑線)が−DI(赤線)を大きく上回って推移しているものの、直近で差が縮まり始めており、上昇トレンドの勢いが徐々に減退している兆候が現れています。
5月12日に見られた上昇局面では明確に出来高が増加しており、強い買い需要が相場を押し上げたことがわかります。しかしその後、価格が高止まりするにつれて出来高は顕著に低下しており、新規の買い勢力が一時的に後退していることを示唆しています。通常、トレンド継続には出来高の伴走が必要不可欠であり、現在のような「高値圏での低出来高」は反落やレンジ転換のサインとして機能するケースが多いです。
※画像出典:cTraderプラットフォーム
USD/JPYは、以下のテクニカル要因に注目することで、今後の戦略を立てやすくなります。
弱気シナリオ(反落狙い)
エントリー:147.50割れ確定後にショートエントリー
利確目標:146.80〜146.50
損切り:148.20超え(高値更新)
強気シナリオ(押し目買い狙い)
エントリー:147.50前後での反発確認後にロングエントリー
利確目標:148.30〜148.50
損切り:147.30割れ
ブレイクアウトシナリオ
エントリー:148.50超えでロングエントリー(ブレイク確認後)
利確目標:149.00前後
損切り:148.00割れ
USD/JPYは、高値圏でのもみ合いが続く中で、上昇一服からの調整リスクと押し目形成の両面が意識される局面にあります。テクニカル指標の動きからは、短期的な反落を警戒すべきシグナルがいくつか点灯しており、リスク管理を徹底しながら戦略を立てる必要があります。今後は、147.50〜148.50の値動きを軸に、レンジブレイクに備えた柔軟なトレード対応が重要となります。
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