【USD/JPY】1時間足チャート分析｜2025年4月29日

DANIEL JOHN GRADY
2025年04月29日

USD/JPY分析 – 142.00割れ後の反発局面、戻り売りに警戒

概要（2025年4月29日）

USD/JPYは現在142.40付近まで回復していますが、依然として下落基調の中にあります。直近では重要なサポートであった142.00を一時的に割り込み、売り圧力が強まる場面が見られました。テクニカル指標であるADX（トレンドの強さ）、DMI（方向性指数）、および移動平均線（MA）を総合的に判断すると、下落トレンドの進行は一旦落ち着きつつあるものの、依然として戻り売り優勢の地合いが続いています。今後の焦点は、142.80〜143.00付近のレジスタンスゾーンを明確に超えられるかどうかに移りつつあります。

注目ポイント1：移動平均線の下で推移、上値の重さが継続

USD/JPYは現在、50時間移動平均線（青線）および200時間移動平均線（赤線）のいずれも下回って推移しています。この構図は、典型的な弱気トレンドの特徴であり、上昇局面では戻り売りが入りやすい状況を示唆しています。特に、50MAが強力なレジスタンスとして機能しており、今後の上値試しでもこの水準での売り圧力が意識されそうです。143.00を明確に上抜けない限り、引き続き下方向を警戒する必要があります。

注目ポイント2：ADXとDMIが示すトレンドの勢い低下

チャート下部のADX（黄色ライン）は下降傾向にあり、トレンドの勢いがやや鈍化していることを示しています。これは急速な下落後に一時的な調整局面に入った可能性を示唆していますが、DMIでは依然として−DI（赤線）が+DI（緑線）を上回って推移しており、中期的には売り圧力が優勢であることに変わりはありません。ADXが再び上昇基調に転じる場合、次の大きなトレンドに備える必要があります。

注目ポイント3：出来高推移と下落圧力の関係

出来高（ボリューム）は下落局面で増加傾向にあり、売りの勢いを裏付けています。一方で、現在の反発局面では出来高がやや減少しており、買い戻しが本格的なトレンド転換には至っていないことが伺えます。このため、反発の持続性には懐疑的であり、戻り売りのチャンスを探る動きが優勢になりやすい局面と言えるでしょう。

※画像出典：cTraderプラットフォーム

今後の展開予想とトレード戦略

USD/JPYは、以下の重要ポイントを中心に、今後の展開を見極める必要があります。

142.00サポートラインを再度試す展開：もし再びこの水準を割り込むようなら、次のターゲットは141.50〜141.00となる可能性があります。
142.80〜143.00のレジスタンス突破：このゾーンを明確に上抜けると、短期的な買戻し圧力が強まり、143.50〜144.00を目指す可能性が出てきます。
ADXの動き：ADXが再び上昇基調に転じれば、新たなトレンド発生の兆候と見なされます。

トレードシナリオ例

弱気シナリオ（戻り売り狙い）
エントリー：142.80〜143.00付近での戻り売り
利確目標：142.00〜141.50
損切り：143.20超え

強気シナリオ（短期反発狙い）
エントリー：143.00突破後、押し目買い
利確目標：143.50〜144.00
損切り：142.70割れ

まとめ：

USD/JPYは、テクニカル的に戻り売り優勢の相場環境にあり、特に移動平均線、ADX、DMIが示すシグナルを総合的に見ると、慎重な売り目線が基本となる局面です。142.80〜143.00のレジスタンスを明確に超えるまでは、戻り売り戦略を基本とし、リスク管理を徹底しながらエントリーポイントを探ることが重要です。