EUR/USDは1.1320の重要なサポートを割り込み、テクニカル的には明確な下落基調に入っています。現在のチャート構造は、高値切り下げ・安値更新という典型的なベアトレンドの初期段階を示しており、戻りが限定的である限り売り目線が継続すると見られます。ADX、DMI、移動平均線(50MA・200MA)、さらに出来高の増加という複合的なシグナルが、下落圧力の強さとトレンド発生を裏付けています。短期的には1.1300の防衛が焦点となりますが、割り込めば1.1250台への調整も想定される局面です。
EUR/USDは50時間移動平均線(青線)および200時間移動平均線(赤線)の両方を明確に下回って推移しており、トレンド転換が確定した形となっています。特に4月30日〜5月1日にかけて、50MAがレジスタンスとして機能し続けており、戻り売りの絶好のエントリーポイントとなっています。さらに、50MAが200MAよりも下を推移する「デッドクロス」状態が継続しており、中期的にも売り優位な構図です。
チャート下部のADX(黄色ライン)は現在0.15台後半に位置しており、徐々に上昇傾向を示しています。トレンド発生の閾値とされる0.20を超える手前で推移していることから、今後のブレイクアウトへの警戒感が高まります。また、DMIでは−DI(赤線)が+DI(緑線)をしっかりと上回っており、明確な売り優勢を示唆。ADXと−DIの関係から見ても、下降トレンドが形成される初動と解釈できます。
注目すべきは出来高(ボリューム)の推移です。4月30日のロンドン時間以降、出来高が緩やかに増加し始め、特に5月1日の東京時間では1.1320割れと同時に明確な出来高増が観測されています。これは市場参加者が売り方向に本格的に動き始めたことを示しており、下落トレンドの信頼性を裏付ける重要な要素となります。テクニカル分析において、出来高を伴ったブレイクは最も信頼性の高いシグナルの一つです。
※画像出典:cTraderプラットフォーム
現在のEUR/USD相場は、いくつかの重要ラインとテクニカル条件をもとにシナリオ分岐の局面にあります。
ベアシナリオ(下落継続を想定)
エントリー:1.1320割れ確認後、売りエントリー
利確目標:1.1280〜1.1250
損切り:1.1355超え
ブルシナリオ(短期リバウンド狙い)
エントリー:1.1320近辺での反発を確認後、短期買いエントリー
利確目標:1.1345〜1.1350
損切り:1.1300割れ
EUR/USDは、テクニカル的に明確な売りトレンドに入っており、今後も戻り売り戦略が有効な相場環境が続くと見られます。移動平均線、ADX、DMI、出来高といった複数のシグナルがすべて下落を支持しており、1.1320割れの動きは相場にさらなる方向性を与える可能性があります。特にADXが0.20を突破すれば、売りトレンドが加速する兆候となるため、トレードの方向性を明確に定めるための判断材料として注視が必要です。
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