ETH/USDが2,600ドルを超えた理由｜移動平均線とモメンタム指標から見る相場見通し

DANIEL JOHN GRADY
2025年05月22日

ETH/USD テクニカル分析：2,600ドル台を回復、上昇の勢いは本物か？

概要

2025年5月22日時点で、ETH/USD（イーサリアム／米ドル）は2,613ドル付近で推移しており、心理的節目である2,600ドルを回復した状況です。前日の急落からの反発が確認されており、上昇の勢いが再び強まっています。本記事では、移動平均線、ADX、MACDを使って、短期的な価格動向を分析し、今後のシナリオを予測します。

出典：cTraderプラットフォーム

移動平均線（MA50・MA200）の動きと価格との関係

50時間移動平均線（青線）は直近の急騰を受けて上向きに転じており、2,570ドル付近で価格を支えるサポートとして機能しています。一方、200時間移動平均線（赤線）は2,450ドル付近で安定しており、長期的な上昇基調を示唆しています。現在の価格が両方の移動平均線を上回っていることから、テクニカル的には強気優勢の状態と見られます。

ADX：トレンドの強さを測定

ADXは60付近で高止まりしており、トレンドが非常に強いことを示しています。特に、方向性指標（+DI と -DI）を見ても、買い手が主導権を握っていることが確認できます。この水準は、新たなトレンドの継続性に信頼性を与える要因となっており、短期的には押し目買い戦略が有効です。

MACD：モメンタムの転換点に注目

MACDは、MACDライン（黄色）がシグナルライン（赤）を下から上に抜けており、「ゴールデンクロス」が成立しました。さらにヒストグラムも正のゾーンに拡大しており、モメンタムは確実に強まっています。これは買いエントリーの有力なシグナルと考えられます。

取引戦略を立てる上でのサポート・レジスタンスゾーン

レベル	価格	解説
第1レジスタンス	2,630ドル	直近高値。ここを上抜けるとさらなる上昇が視野に。
第2レジスタンス	2,700ドル	心理的節目。強気ブレイクの注目ポイント。
短期サポート	2,570ドル	50時間移動平均線。押し目買いの基準値。
主要サポート	2,450ドル	200時間移動平均線。これを割ると弱気転換のリスク。

今後の展開とトレードシナリオ

強気シナリオ：現在の価格が2,630ドルを明確に上抜けると、次のターゲットである2,700ドルが視野に入り、順張りロングが有効です。
弱気シナリオ：短期的に2,570ドルを下回る場合、一時的な押し目や調整が発生する可能性があり、その際は様子見または短期ショートも検討できます。

まとめ

ETH/USDは現在、強気のテクニカル構造を維持しており、特にMACDのゴールデンクロスやADXの高止まりがそれを裏付けています。移動平均線も価格を下支えしており、さらなる上昇の余地がある状況です。ただし、2,570ドルを下回るような動きが出れば一時的な調整に警戒する必要があります。今後の価格動向は、2,630ドルと2,570ドルのブレイクが鍵となるでしょう。