2025年6月19日、BTC/USD(ビットコイン/米ドル)は短期的な調整局面を経て、1時間足チャート上で底打ちの兆候を見せています。前日深夜にかけて102,500ドル付近まで下落したものの、その後は買い戻しが入り、現在は104,500ドル前後で推移中。直近の動きでは下値を切り上げるローソク足が確認され、テクニカル的には反発基調が強まりつつある局面です。
本分析では、テクニカル分析を軸に、移動平均線、MACD、ADX、モメンタムの動向を多角的に捉え、今後のトレンド変化の可能性について探っていきます。
cTraderプラットフォームより提供
チャートでは、短期の20EMA(青線)はフラット化しており、価格はその直上・直下を行き来しています。一方で200SMA(赤線)は明確に下向きで、長期的なトレンドが下降傾向にあることを示しています。20EMAと200SMAの乖離はやや縮小傾向にあり、今後20EMAが上向きになれば、トレンド転換の兆候と見なされる可能性があります。
現在の価格は移動平均線間での推移が続いており、ブレイクアウトの可能性とフェイクのリスクが混在する局面です。移動平均線のクロスや角度変化に注目することで、エントリー・エグジットのヒントを得られるでしょう。詳細は移動平均線の項も参照ください。
MACDでは、MACDライン(黄色)がシグナルライン(赤)を下から上に交差する「ゴールデンクロス」が出現しつつあり、弱含みだったモメンタムが回復傾向にあります。ヒストグラムも負の領域からゼロライン付近へと近づいており、売られすぎからの回復サインと解釈できます。
このようなMACDクロスは過去の反発局面でも有効に機能しており、短期反転を狙うトレーダーにとっては強力なエントリー根拠となりえます。トレンドの初動を捉えるうえでも注視すべき局面です。
トレンドの強さを示すADXは現在25をやや下回っており、市場が明確な方向感を持っていないことを示唆しています。これは、上昇にも下落にも勢いが乏しい「持ち合い相場」を意味し、レンジ内での売買戦略が優位な環境です。
今後、ADXが30を超える水準に上昇すれば、いずれかの方向へのトレンドが明確化するサインとなるため、ブレイクアウト戦略を検討するタイミングとして有効です。
モメンタムの視点からは、売り圧力のピークを過ぎた可能性があります。短期的な底打ちのサインにより、105,000ドル台を明確に上抜ければ、短期の強気相場が始まる可能性も出てきます。
ただし、ここで反発が不発に終わるようであれば、再び102,500ドルのサポート水準を試すリスクがあるため、慎重なポジション管理が求められます。
注目すべきは、102,500ドルでの下落停止後に発生した出来高の増加です。これは短期的なロングポジションのエントリーが集中したことを示しており、いわゆる「バリュー買い」が入ったと解釈されます。これにより、今後の上昇にはこの価格帯が堅い支持となる可能性が高まります。
レベル | 価格 | 意味・根拠 |
---|---|---|
短期レジスタンス | 105,500ドル | 20EMA付近の水準、複数回の反発高値 |
次のターゲット | 106,500ドル | 長期移動平均(200SMA)の位置、前回高値 |
短期サポート | 104,000ドル | ローソク足下ヒゲが複数出現する支持帯 |
中期サポート | 102,500ドル | 直近安値であり、大きな出来高が発生した反発起点 |
BTC/USDは1時間足レベルで一時的な底打ちの様相を見せていますが、依然として長期の下降トレンドの影響下にあります。MACDのクロスや出来高の増加は好材料ながら、ADXの低さや200SMA下での価格推移は、完全な強気転換には至っていないことを示しています。
短期的には104,000〜102,500ドルのサポート帯が機能すれば、105,500ドル突破から106,500ドルへの上昇も視野に入りますが、ブレイクアウトにはさらなる出来高の伴いが必要不可欠です。短期トレーダーにとっては「押し目買い」、中長期では「トレンド転換確認後のフォロー戦略」が有効な局面といえるでしょう。
※免責事項:本分析はあくまで情報提供を目的としたものであり、いかなる投資助言も含まれておりません。実際の投資判断はご自身の責任にてお願いいたします。
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