【ドル円急変】145円割れ間近！？売りトレンドの本格到来か？

DANIEL JOHN GRADY
2025年05月16日

USD/JPYテクニカル分析 – 145円台半ばを下回り、下落トレンド継続の兆し強まる

概要（2025年5月16日）

ドル円（USD/JPY）は現在145.38付近で推移しており、重要なサポートゾーンである145.50を下回る動きが顕著になっています。ローソク足の形状と移動平均線の傾き、さらにADXおよびDMIといったテクニカル指標を総合的に分析すると、依然として「戻り売り」が優位な相場構造が継続していることが明らかです。市場参加者の売り圧力は緩む兆しがなく、145.00割れに向けたリスクシナリオが意識されやすい局面となっています。

注目ポイント1：主要移動平均線の下で推移する価格アクション

チャート上では、価格が50時間移動平均線（青）および200時間移動平均線（赤）のいずれよりも下に位置しており、移動平均線自体も下向きに傾斜しています。これは中短期的な弱気トレンドが形成されていることを意味しており、特に50MAがダウントレンドのレジスタンスとして強く機能している点は重要です。反発があったとしても、戻り高値が切り下がる構造が継続しており、買い方にとっては分が悪い局面といえるでしょう。

注目ポイント2：ADX・DMIによるトレンドの継続性シグナル

トレンドの強さを測るADX（黄色線）は現在0.15〜0.17付近で推移しており、トレンドの発生初期段階または一時的な調整フェーズにある可能性を示唆しています。DMIの構成を見ると、−DI（赤線）が+DI（緑線）を上回った状態が継続しており、明確に売りバイアスが強いことがわかります。この構成が維持される限り、「売り仕掛けの好機」として意識されやすく、ADXが0.20を超えてくるようであれば、より明確な下落トレンドが形成されるシナリオにも現実味が出てきます。

注目ポイント3：出来高の変動が示す売り需要の増加

出来高（ボリューム）は全体として目立った急増は見られないものの、145.50を下抜ける局面では明確に売買が活発化しており、テクニカルレベルでの売り仕掛けが機能している様子が確認できます。今後、145.00を明確に割るような動きに連動して出来高が増加した場合には、下落の勢いが加速する可能性があるため注意が必要です。価格と出来高の動向が一致する場面ではトレンドの信頼度が高まるため、これも売り戦略の後押し材料となるでしょう。

※画像出典：cTraderプラットフォーム

今後の展開予想とトレード戦略

USD/JPYの相場は、以下のキーレベルとテクニカル条件に注目しながら、今後のシナリオ分岐を見極める必要があります。

145.00のサポートブレイク：このラインを下抜けると、次のターゲットとして144.50や心理的節目の144.00が視野に入る可能性が高まります。
146.00〜146.30の戻り売りポイント：短期的な反発が入った場合でも、このゾーンで再び強い売り圧力がかかりやすい状況が続いています。
ADXの上昇有無：0.20を上回る展開となれば、明確な下落トレンド形成と判断され、ショート戦略がより有利になります。

トレードシナリオ例

弱気シナリオ（売り戦略）
エントリー：145.00の明確な下抜けを確認後にショートエントリー
利確目標：144.50〜144.00
損切りライン：146.00の直上（反発時の戻り高値超え）

強気シナリオ（短期ロング）
エントリー：145.00手前での下ヒゲ反発を確認後、短期ロングで追随
利確目標：145.80〜146.00（50MA付近）
損切りライン：144.80割れ（サポート無効化確認）

まとめ：

USD/JPYはテクニカル的に「戻り売り優勢」の局面にあり、移動平均線、DMI構成、ADXの推移、そして出来高の変化がそれを裏付けています。145.00という節目が今後の相場展開のカギを握っており、ここを巡る攻防に注目が集まります。トレンドに乗ったポジション取りを心がけつつ、価格帯ごとのリスク管理を徹底したトレードが求められるタイミングと言えるでしょう。