2025年5月28日時点、ETH/USD(イーサリアム/米ドル)は1時間足ベースでのテクニカルな上昇を遂げ、2650ドルを突破。その後、上昇に伴う利確とみられる売りが入り、現在は2629ドル付近での調整が進行中です。本稿では、テクニカル分析の観点から、移動平均線、MACD、ADX、出来高を含む各種指標を用いて今後の展開を精査します。
現在のチャートでは、短期移動平均(50EMA:青ライン)が長期移動平均(200SMA:赤ライン)を上抜けた形で「ゴールデンクロス」が成立しています。これは上昇トレンドの典型的な初動パターンであり、多くのアルゴリズムおよび裁量トレーダーにとって買いの根拠となる重要なシグナルです。
また、価格自体も両移動平均線の上で安定的に推移しており、下方向のサポートが堅いことを示唆しています。移動平均線のトレンド方向と傾きが一致している場合、トレンドの強さはより信頼性のあるものになります。
MACDライン(黄)はシグナルライン(赤)を大きく上回っていたものの、直近でデッドクロスの兆しが見られ始めています。これはモメンタムのピークアウトと一致しており、現在は調整局面に入っていることを意味します。
ただし、ヒストグラムが依然として正の領域にあり、急激な反落を示すシグナルではない点に注目する必要があります。短期的な押し目形成と考えれば、再上昇のタイミングを計る上で重要なポイントとなります。MACDは特にトレンドの転換点を示す指標として信頼されており、モメンタムの減衰や回復を捉える上で有用です。
ADX(平均方向性指数)は40を超える水準まで上昇し、極めて強いトレンドを示していました。現在はやや低下しているものの、依然として30台を維持しており、相場には明確な方向性が残っています。一般的にADXが25を超えている場合、市場はレンジではなくトレンドフェーズにあると解釈されます。
ADXは方向性の有無を判断するための指標であり、現在のような状況では反発の初動にも敏感に反応します。
ETH/USDは上昇局面において明確な出来高の増加が見られました。特に2600ドルを超えたタイミングでは、前日比で2倍以上の出来高を記録しており、強い買い圧力に支えられたブレイクであったことが分かります。
現在の出来高はやや減少傾向にあるものの、これは典型的な押し目調整時に見られるもので、下値不安よりも「持ち合い」の形成と見る方が自然です。今後再びボリュームが伴って2650〜2700ドルを突破する動きが出れば、さらなる上昇シナリオが現実味を帯びます。
レベル | 価格 | 意味・根拠 |
---|---|---|
短期レジスタンス | 2700ドル | 直近高値、ボリューム集中帯 |
次のターゲット | 2750ドル | 中期上昇チャネルの上限付近 |
短期サポート | 2620ドル | 50EMAとの交差、前回安値ゾーン |
中期サポート | 2560ドル | 200SMAと一致、過去の反発水準 |
ETH/USDは2650ドルのレジスタンスを突破し、その後の調整局面で底堅さを維持しています。モメンタム系指標ではピークアウトの兆しがあるものの、移動平均線とADXの構造は依然として強気の継続を示唆しています。
今後、2620ドルのサポートが維持されるかが次のトレンド判断の分水嶺となるでしょう。この水準で反発が確認されれば、2700ドル再突破に向けた押し目買い戦略が有効と考えられます。
※免責事項:本記事は情報提供を目的としており、いかなる投資助言も含まれません。トレードに関する判断はご自身の責任において行ってください。
本記事は情報提供のみを目的としており、金融または投資の助言を行うものではありません。本文中の分析および戦略は過去のデータや現在の市場状況に基づくものであり、今後変更される可能性があります。投資判断を行う際は、必ずご自身で調査を行い、必要に応じて専門家にご相談ください。
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